「眠い時は寝た方が良いよ」と親や友人から言われることはないですか?なんと睡眠の専門家たる方まで、「眠い時は寝るべき」と言っています。
結論から言うと、「眠かったとしても必ずしも寝る必要はありません」。
結論だけ聞いても、不安になると思いますので、一つずつ順を追って、あらゆる例を用いて理由を説明しました。
私はかつて、7時間睡眠をとっていたにも関わらず、日中の眠気に悩まされていましたが、
睡眠や眠気に関する理論を学び、日々の生活で実践したところ、3時間睡眠のショートスリーパーになることができました。
睡眠不足と眠気の関係については、かなり詳しいと自負しています。
かつての私のように眠気を感じやすい方は、最後まで読んでみてください。
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「眠い時は寝るべき」の類似例を考える
眠い時は寝るべき、という格言なんだか生活の知恵なんだか分からないこの言葉は、半分ウソで間違いです。なぜそう言い切れるのか。
ひとつ例を出しますが、
「食べたい時は食べるべき」と聞いてどう思いますか?
ストレスフリーな生活で羨ましいと思う一方で、それを実践していると恐ろしいことになりますよね。
「食べたい時は食べるべき」が間違いだとは思いません。
空腹を感じるのがストレスでたまらないという方が、ストレスをためずに日々を過ごしたいのであれば、おそらく食べた方がいいでしょう。
これを続けていけば、肥満やメタボになることはほぼ間違いないですが…
食べたい時に食べるのは自由ですが、健康面を考えると「食べたい時は食べるべき」は、いつでもお勧めできる習慣ではないですよね。
これが「眠い時は寝るべき」にどう当てはまるのか考えてみます。
なぜ眠いのかを考える
「眠い時は寝るべき」の根拠は?
眠い時は寝るべきと言う根拠を調べてみると、
「日中に眠くなるのは睡眠不足の証拠だから」という意見が多いです。睡眠コンサルタントみたいな人がよく言っています。
睡眠だからそれっぽく聞こえていますが、食事で考えたら、肥満人間を量産する悪魔の言葉なんですけどね。
睡眠コンサルタントという肩書に騙されないことをお勧めします。
寝ないと死ぬという状態なら寝るのが正解
眠い理由が、睡眠不足で寝ないと死ぬという状態なら寝た方が良いでしょう。
食事でいえば、餓死の状態です。
餓死する前にしっかり食事をとったほうがいいです。
しかし、お察しの通り、眠くなる理由は睡眠不足だけが原因ではありません。
「眠い時は寝るべき」という言葉を信じて、寝てばかりいたら、いくらあっても時間は足りませんよね。
みなさん大学生の時代に経験があるかもしれませんが、寝ても寝ても眠いっていう現象がありますよね。この現象はどう説明すれば良いのでしょう。
その場合はさらに寝た方が良いのでしょうか?
そんなわけないですよね。
寝ても寝ても眠い状態への対策は、こちらをどうぞ。
眠い原因は?熊の冬眠で考える
みなさんご存知でしょうが、熊は冬眠をします。
つまり、冬の間は住処にこもっているわけです。
冬眠といっても、ずっと寝ているわけではなく、たまに起きて食事をしているようなので、より正確に言えば、冬眠ではなく、冬ごもりのようです。
さて、春から秋まで精力的に活動している熊が、冬に寝続けるのは睡眠不足だからなのでしょうか?
みなさんご承知の通り、そんなわけないです。
冬の間は、熊の食料となる動物たちが冬眠して姿を現さなくなり、木の実などの食料もとれなくなります。
よって、熊は生きていくのに必要な食料がなくなるわけですね。
起きていると餓死して死んでしまうので、寝るわけです。
できるだけエネルギーを消費しないために寝るのですね。
つまり、冬の間も食料が満足にとれれば、冬眠はしないのです。
その証拠に、動物園の熊たちは冬眠をしません。
熊が寝る理由は、睡眠不足ではなく、エネルギーの消費を最小限にする必要があるからということが分かりました。
そして、春から秋のあいだに、たくさん動いて疲れたから冬に寝るわけでもないのです。
動物はやることがないと寝るとも言えますね。
やることがないのに、ウロウロしていたら天敵に襲われてしまいますし、エネルギーを無駄に消費してしまいます。
食料がとれる保証のない動物たちは、無駄なことでエネルギーを消費しないわけです。
本当に「眠い時は寝るべき?」
人間が眠くなるのは、寝ないと死ぬからではない
本当に「眠い時は寝るべき」なのか、今までの例でかなりヒントが得られました。
熊の冬眠の例を見てきましたが、人間で考えても同様です。
みなさんの生活の中で、眠くなる場面は「会議中」や「つまらない授業」など退屈な場面が多いのではないでしょうか。
かつて人間も動物と同じように生活していたわけで、「退屈なときに眠くなる」脳や身体の構造は今も残っているのですね。
では、退屈な場面で眠くなった時に、果たして本当に寝る必要があるのかといえば、これはYESでもありNOでもあります。
勉強をして眠くなった場合には、そのまま眠気に耐えながら勉強しても効率が悪いですから、少し仮眠をとったほうがいいです。
ただし、当然睡眠不足だから眠くなっているわけではないので、2時間とか3時間とか寝る必要はありません。15分程度の仮眠で十分です。
仮眠はパワーナップとも言いますが、効果的なパワーナップの取り方は、こちらをどうぞ。
「眠い時は寝るべき?」の答え
仮眠をとった方がいいという意味で、「眠い時は寝るべき?」の答えはYESです。
しかし、別に寝なくても余裕ですので、そういう意味ではNOです。
たとえば、勉強で眠くなった場合には、立ち上がって、周囲を散歩したり、誰かと会話をするなどで、眠気は飛びますから、別に寝る必要はありません。
そういう意味で答えは「NO」です。
睡眠コンサルタントが言っているような、「日中眠いには睡眠不足の証拠…」でいうのは、真っ赤な嘘ですし、「眠い時は寝るべき」というのも全くの嘘です。
動物の場合は、退屈な状態ではむやみやたらに身体を動かすと、貴重なエネルギーを消費してしまうので、極力エネルギーをセーブするために寝ますが、
現代の日本人に、エネルギーをセーブする理由なんてありませんよね。
ダイエットでジムに行くなど、自らエネルギーを消費しようとしているわけですから。
つまり、人間は眠いからと言って、必ずしも寝る必要はありません。
睡眠コンサルタントなどの方々がいう事は真に受けないようにしましょう。
人間が眠くなるのはどんな時?
退屈になると人間は動物と同様、眠くなることが分かりましたが、他にも眠くなる原因、つまり眠気の発生要因はあります。
たとえば、これから訪れる冬の季節。
寒い外から帰って、暖かい部屋、そしてコタツに入ったら、まぁそれは心地よい眠気がやってきますよね。これは睡眠不足でもなんでもなく、眠気の発生要因の一つです。
これから受験を控える高校生や中学生、または資格試験を控える社会人の方は、試験会場の暖かさに注意です。
気温が低い外から、暖かい試験会場に入ると、ほぼ確実に眠くなります。
この対策をしないと、試験の緊張状態に勝る眠気がやってくるわけです。
対策としては、
- しっかり着込んで汗が滲むくらい温かい格好をする。
- 試験会場に早めに到着して、暖かさに慣れておく。緊張状態で難しいかもしれませんが、もし可能なら仮眠をとっておく。
- 気温の話とは関係ないですが、背もたれを使うと眠気が生じやすいので、背筋を伸ばして背もたれを使わず、浅く腰掛けた状態にしておく
が考えられます。
他の眠気の発生要因としては、満腹のあと、目が疲れているとき、横たわったとき、周りの人が寝ている空間、などがあって、どれも睡眠不足とは関係のない理由です。
まとめ
眠いと感じる理由は、睡眠不足だけではなく、多くの理由があることをお伝えしました。ということは、日中に眠気を感じたとしても、睡眠不足だからというわけではないです。
睡眠不足であれば寝た方が良いでしょうが、それ以外の理由なのであれば寝る必要はありませんよね。
よって、「眠いときは寝るべき」はもうNOと言い切っても過言ではありません。
「眠い時は寝るべき」と煽っている睡眠コンサルタントなどの人たちは、いわば寝る必要のない人たちを眠らせているので、いわば時間泥棒ですよね。
時は金なりと言いますから、もうただの泥棒とも言えます。
今回ご説明した話の方が納得感があると思いますので、ぜひ何度でもこの記事や関連する記事を読んでいただき、日頃の生活のパフォーマンスをあげてもらいたいと思います。