全国のショートスリーパーのみなさん、そしてショートスリーパーになりたいけど、色々なデメリットが怖くてなれないみなさんに朗報です。
睡眠時間が短いと、
- 生活習慣病にかかるリスクや死亡リスクが高くなる
- 早死にする
- 寿命が短くなる
とか好き勝手言っている人が多いですが、この度、京都大学が発表した世界最大級の規模の調査結果で、
“短時間睡眠は高血圧、糖尿病との関連が認められない”ことが分かりました。
今回の記事では、ショートスリーパーたちに光を照らした、京都大学と滋賀県長浜市が共同で行った研究について具体的に分かりやすくお伝えします。
Contents
世界最大級の規模の調査の中身は?ながはまコホートとは?
ショートスリーパーの人、ショートスリーパーになりたい人に勇気と希望を与えた今回の研究は、ながはまコホートという調査、研究によるものです。
コホート研究とは、簡単にいうと、同じような人たちを(同じというのは、例えば住んでいる地域。今回は滋賀県の長浜市)の人たちを、長期間調査した研究のことです。
同じ日本人でも住んでいる地域が違うと、睡眠や食生活の習慣、業種などもバラバラなので、本当に調べたいことが調べづらいのですね。
つまり、調査結果が睡眠時間の違いによるものなのか分かりづらいということです。
睡眠時間以外の条件がなるべく同じであれば、
「睡眠時間が長いことで○○が起こる!」
「睡眠時間が短いと、▲▲!」
ということが言いやすいですよね。
今回は滋賀県長浜市という同じ地域に住む人たちを対象にした調査なので、住んでいる人たちは概ね同じような生活習慣をもった人たちとみなせるでしょう。
滋賀県長浜市にお住いの7,051人を対象に、長期間調査したのが今回の”ながはまコホート”です。
長期間調査することで、睡眠時間が短い人たちがどういう健康状態になり、寿命が短いのか、長いのかなどの傾向が分かるということです。
今回のながはまコホートでは、5年ごとに血液検査や睡眠に関する検査が行われた(現在も進行中)ようです。
睡眠に関する研究のカラクリ ~ながはまコホートは本当に信頼できる研究なのか~
睡眠のみならず様々な研究において、どこからお金が出ている研究なのか、誰が研究しているのかというのは非常に重要な観点です。
○○大学の研究によって証明されているといっても、それが本当に信頼できる研究なのかは疑ってかからなければなりません。
有名大学の研究で証明されたってほんと??
極論ですが、布団やベッド、マットレスを売るような寝具メーカーから研究費が払われた研究であれば、「睡眠時間は短くても問題ない。布団なんて何を使っても一緒。」
なんて結論は出るわけないですよね。
おそらくこの
ような研究結果を発表したいはずです。
「十分な睡眠時間をとらないと健康に悪い。」
「睡眠の質は日々のパフォーマンスに非常に重要な働きをしますが、マットレスや布団を工夫することで睡眠の質は劇的に上げることが可能です。」
そんな研究結果を操作することなんてできるのか?と思われるかもしれませんね。
みなさんは”プラシーボ効果”という言葉をご存知でしょうか?
薬に関する実験で、「この薬を飲むと非常に効き目がある」と言われて渡された薬を飲むと、その薬が実は何の効果もない、ただの錠剤だったとしても、実際に効果が出てしまうというものです。
このプラシーボ効果を悪用すれば、
「睡眠時間を十分にとらないと、病気がちになる。この寝具をつかって寝ると、目覚めが非常に良くなるんですよ」などの情報を予め与えたあとに実験をすれば、思い通りの研究結果が得られるというわけです。
プラシーボ効果は劇的な変化をもたらすわけではないですが、少しでも変化があれば胸を張って言えるわけですね。
「この寝具を使えば、睡眠の質は良くなる!!!」と。
あくまで一例にすぎませんが、例えば寝具メーカーからお金が出ている研究結果は要注意なわけですね。
多くのちゃんとした実験では、このプラシーボ効果の影響を考慮に入れたうえで研究がなされていますが、
睡眠は、多くの人が世間でいわれている「7時間睡眠でないと身体に悪い」のようなものを信じ切っていますので、
そもそもショートスリーパーにとっては不利な実験が多いのです。
今回のながはまコホートは?
ながはまコホートの研究プロジェクトの研究は、
京都大学関連の研究所、京都女子大学の学科が共同で行った研究で、研究費は日本医療研究開発機構、厚生労働省など国や公的機関から出ているようです。
一見して不自然なところはなさそうですが、睡眠と名の付く機関やなどは要注意です。
研究のテーマ
ながはまコホートにおいて、そもそもなぜ睡眠に関する研究が行われたのか。
リンク先の要約を書きます。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2018/documents/180509_1/01.pdf
- 肥満は高血圧や糖尿病といった生活習慣病のリスクであることは周知の事実!
- 肥満と同様、短時間睡眠はも高血圧や糖尿病リスクのリスクになることが知られていますが…
- 今までの研究は、すべて、主観的睡眠時間、つまり参加者の自己申告による睡眠時間であった
- 今回は、測定を客観的睡眠時間、つまり正確な機器を使って測定した
- 睡眠呼吸障害、短時間睡眠、肥満の3つと、高血圧、糖尿病への影響を大人数の規模で調査して関係性を解明したい
今までの研究では、睡眠時間の測定方法が自己申告だったので微妙だったと言っていますね。それはそうです。
いつからいつまで寝たなんて自分じゃ正確に分からないですよね。
睡眠中には自分で覚えてはいないものの、何度も目覚めているという説もあります。
短時間睡眠(ショートスリーパー)には高血圧や糖尿病リスクがあると言われていたことが心外ですが、本研究ではこの点について明らかにしていただけるようです。
果たしてどんな結論が出たのか…
【結論】世界最大規模の研究から導かれた、ショートスリーパーの運命とは?
まずはリンク先の要旨に記載されている結論を引用しますね。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2018/documents/180509_1/01.pdf
- 短時間睡眠は睡眠呼吸障害と関連している
- 短時間睡眠は高血圧、糖尿病のいずれにも関連が認められなった
①短時間睡眠は睡眠呼吸障害と関連している
短時間睡眠の人が睡眠呼吸障害になると言っているわけではありません。
「睡眠呼吸障害の進展により、睡眠時間が短くなった」
という重要な文章がありましたので追記しておきます。
この意味は、睡眠呼吸障害があると睡眠時間が短くなるということです。
睡眠時間が短くなったから、睡眠呼吸障害になるわけではないことに十分注意してください!
併せて、肥満の傾向が進むと、睡眠時間が短くなったとのことです!
②短時間睡眠は高血圧、糖尿病のいずれにも関連が認められなった
素晴らしい結論ですね、京都大学ならびに長浜市のみなさんに感謝です。
短時間睡眠は悪者ではなく、肥満こそが高血圧や糖尿病といった生活習慣病の原因となるということです。
なぜ肥満になるかと言えば、当然食べ過ぎと運動不足のためです。
肥満が寿命にもたらす影響についてはこちらをご覧ください。
運動をしたくても時間がない!という方は、ぜひショートスリーパーになって時間をつくりましょう。どんな時間節約術よりも手っ取り早く劇的に時間が増えます。
ショートスリーパーになる方法はこちらをご覧ください。
空いた時間でジムに行くなどして運動をすれば、肥満を解消できる共に健康になり、睡眠の質や起きている間のパフォーマンスも良くなっていいことづくめです。
寝ていても運動はできませんし、肥満を解消することもできません。
まとめ
睡眠に関する実験というのは眉唾なものが非常に多いです。
よく聞く実験はこれです。
ふだん7時間寝ている人を、いつも通り7時間寝た場合と、3時間ほどまで睡眠を短くした場合で、計算問題を解かせたら、3時間睡眠の場合の方が、正答率が悪かった!よって睡眠時間を短くすると、集中力や注意力が落ちる!危険!
みなさんはこの実験がちゃんちゃらおかしいことがお分かりですか?
ふだん7時間睡眠の人をいきなり3時間睡眠にしたら眠いに決まってますよね?
眠い状態で問題解いたら、集中力が落ちて計算を間違えやすくなるに決まってますよね?
こんな実験はショートスリーパーを研究するうえで、何の役にも立ちません!!!
正しく実験するには、3時間睡眠の習慣が身についてからしばらく経ったショートスリーパーを連れてきて、7時間睡眠の人と比較させる必要がありますよね。
逆に言えば、普段3時間睡眠のショートスリーパーに7時間寝させたら、頭ぼーっとして、計算が遅くなったり間違えやすくなったりする人が出てくるでしょう。
このように睡眠の実験はテキトーなものが多い中、今回ご紹介した京都大学の実験は、内容を見る限り不自然なところはなく、しかも珍しくショートスリーパーに有益な実験結果を提示してくれました。
心配すべきなのは、睡眠時間ではなく、肥満であることも分かりました。
ご自身の身体に自信がない、とても人に見せられない、お腹が出てきたなんて方は、運動不足の可能性があります。
普段は多忙で運動する時間がとれない!!という方は、ぜひショートスリーパーになって時間を生み出しましょう。
どんな時間節約術を使って時間を捻出しても、ショートスリーパーになって得られる時間に比べれば微々たるものです。
今まで寝ていた時間を運動に充てる。
身体にとって、こんな大きな変化は他にないでしょう。
どんな自己啓発本やセミナーに出るより劇的な変化を起こしたい方はこちらへ!