ショートスリーパーの寝起きの爽快感

【この記事を書いた人】中原 洋
1日2~3時間睡眠のショートスリーパーで、陸上100m 10秒台(追い風参考記録)。
東京大学工学部を卒業後、生命保険会社に勤務。仕事と趣味、勉強を両立する手段として、睡眠時間を短くする方法を学び、堀大輔氏の著書「睡眠の常識はウソだらけ」の執筆にもたずさわる。

筆者が受講したショートスリーパーの講座(Nature sleep)はこちらです。

3時間睡眠のショートスリーパーであることを明かすと、「すごいですね。私には無理。寝るのが好きなので」とよく言われます。

「寝るのが好き」という自然に感じる言い回しが、いかに不自然かを考えてみます。

本当に「寝るのが好き」なのか、その嘘と正体を見ていきましょう。

 

「食べるのが好き」とは?

「寝るのが好き」な方はたくさんいると思いますが、本当に「寝るのが好き」なの?

という話をするために、睡眠を食事に例えて考えます。

「食べるのが好き」という方もたくさんいますよね。

食べるという行為を掘り下げると、様々な要素があります。

  • 何を食べるか
  • 素材はなにか
  • 誰が調理した料理を食べるか
  • 誰と食べるか
  • どこで食べるか
  • 場所の雰囲気はどうか
  • 価格はいくらか

これらの要素は、実際に楽しんだり、こだわりを持つことが可能です。

  • 中華料理が好き
  • 国産牛や有機野菜をできるだけ食べたい
  • 有名シェフがつくった料理を選びたい
  • 好きな人と食事の時間を楽しみたい
  • 眺めがいいレストランは最高
  • 下町の雰囲気がある食堂が良い
  • たまに高級な食事を食べて自分にご褒美をあげている

「食べるのが好き」な動機は色々ありますが、どの動機であっても、食事をしているその瞬間に良さを感じていることが分かります。

これが睡眠ではどうなのか見てみましょう。

「寝るのが好き」のウソ①

寝るという行為にも、色々な要素があります。

  • どこで寝るか
  • 誰と寝るか
  • 布団や枕の素材はなにか
  • ベッドか布団か

それぞれにこだわりもあることでしょう。では、質問です。

これらは寝ている間にも楽しんでいますか?

答えはNOではないでしょうか。

寝ている間に楽しんでいるんだとしたら、それは起きていますよね。

寝るという行為を楽しんでいるわけではありませんので、食事とは大きく異なります。

仲の良い友達と食事をしに行くことはあっても、友達と寝に行くというのは聞いたことがありませんね。

キャンプで食べるカレーは美味しくても、キャンプでとる睡眠が良いんだというのは聞いたことがありません。

それは旅行やお泊り、ルームシェアでもない限り、他人と一緒に寝るという文化がないからというのがあるでしょうが、

何より、寝るという行為自体が楽しいわけではないし、人とその楽しさを分かち合うことができないからに他なりません。

旅行は、夜まで友達と飲んだり、語り合ったりするのが醍醐味だと思いますが、楽しいのは寝る寸前までのはずです。

楽しくて幸せな気分のまま、眠りに落ちるまでが楽しいのであって、寝てからも楽しい人はいないでしょう。

翌朝起きたときに、あー楽しかったという人はいませんよね。(いい夢を見た時には思うかもしれませんが)

多くの人は、あー気持ち良かったと思うのでしょうが、それは寝ている間が気持ち良かったのではなく、寝起きの爽快感のようなものを気持ちいいと思っているだけのはずです。

旅行だけでなく日常の生活でも、寝る前は布団に入って、携帯をいじったり、音楽を聴いたり、テレビを見たりして、リラックスした時間を楽しんでいる方が多いでしょう。

これは寝る時間を楽しんでいるわけでは当然ないですし、敢えて言うなら、寝るまで布団で横たわっている時間を楽しんでいることになります。

横たわるというのは、立ったり座ったりしている時に比べて、脚や脊椎にかかる重力から解放されて、身体の負担は軽減されますから、そもそも気持ちの良い姿勢なのです。

ということで、布団に横たわる時間は、楽な姿勢でリラックスした行動をとっているので、必然的に気持ち良く、快適になります。

しかし、寝てからも気持ち良くてリラックスしているのを感じてはいないはずです。

なにせ寝ていて何も分からないのですから。

睡眠を楽しむなんてことは、意識がない以上できないのです。

最近では、スマホのアプリや活動量計を用いて、睡眠の質を測定することが可能になっていますが、逆に言えば、そこまでしないと自分では睡眠の質など分からないことを意味しています。

睡眠の質を測定した結果、浅い睡眠が多いことを知らされて、確かに今日はなんかすっきりしていないなと、自分の感覚を測定の結果に照らし合わせるのが関の山です。

つまり、「寝るのが好き」の正体は、寝るという行動そのものが好きなのではなく、「寝るまで過ごす時間や、寝起きの爽快感のようなものが好き」なのだといえます。

要するに、「寝るのが好き」はウソだということです。

「寝るのが好き」のウソ②

寝るという行為(の前後)を積極的に楽しんでいて、好きだというパターンを考えてきましたが、寝るという行為を消極的に好きというパターンも見てみましょう。

寝るのが消極的に好きとはどういうことか。

寝ている間は、まさに寝ていて何もわからないのだから、楽しんでいるわけでもなければ気持ち良くリラックスしているわけでもないと書きました。

これは裏を返せば、「寝る=何もしていない」ということで、「何もしない」ことが好きという考え方もできますね。

日本語には、「ふて寝」であったり、「寝て忘れる」などの言葉があります。

これらの意味は、寝ることで、現実逃避したい、辛いことを考えるのが嫌だから、強制的に「寝る」という、何もしないし、何も考えない状態になるということです。

「ふて寝」「寝て忘れる」は、決して寝ることが主目的ではありません。

何もしない、何も考えないことが好きなので寝るというなら分かりますが、嫌なことを考えたくない、現実を見たくないという理由で寝ているのであれば、それは寝るのが好きとはいえませんね。

食べた後の満腹感と起きた時の爽快感について

「寝るのが(積極的な意味で)好き」というのは、実は「寝起きの感覚が好き」なだけだとお伝えしました。

ショートスリーパーである私に、「寝るのが好きだから」と言った方の真意を探ると、睡眠時間が短いと、朝起きるのが辛くて、寝起きの爽快感が得られないと思っているようです。

寝起きの爽快感を、食べた後の満腹感に例えます。

満腹感を感じるには、みなさんはどうしますか?

満腹という漢字のとおり、腹が満たされるまで食べ続けなければ、満腹感は得られないものでしょうか。

そんなことはありませんよね。

コース料理をイメージすると分かりやすいですが、一品一品が時間をおいて運ばれてきて、ゆっくりと食事をしているために、少量の食事でも意外と満腹になるのです。

あるダイエット法に、よく噛んで食べることで満腹中枢を刺激するというものがあるように、腹を満たさずとも満腹感は得られるのです。

たくさん食べることで満腹感を得ることを繰り返すとどうなるか想像はつきますよね。

肥満になります。

睡眠の話に戻りましょう。

満腹感と同じように、起床後の爽快感は、睡眠を長時間とらないと得られないものだと思っているなら、それははっきりと間違いと言えます。

肥満の方の考え方です。

睡眠肥満です。

ショートスリーパーで短い睡眠時間であっても、起床後の爽快感は得られます。

逆に言えば、長い睡眠時間であっても、起床後の爽快感が得られないこともあります。

例えば、二度寝や三度寝を繰り返したあとの感覚はどうでしょう、たくさん寝ていたはずなのに、頭が重くだるいと感じることはないでしょうか。

一方で、昼寝はどうでしょう?昼寝と言っても、15分以下の昼寝です。

Nature sleepでは、パワーナップ(15分以下の昼寝)を推奨していますが、経験のある方は、寝起きでやけにスッキリした覚えはないですか?

もし経験がなければ、ぜひ仕事の合間や、昼休みの時間を使って、15分以下の昼寝をしてみてください。

二度寝が好きなのもウソ?

二度寝が好きな方は多いと思います。特に十分に時間がある休日に、二度寝をする方は多いのではないでしょうか。

一度起きた後も、まだ時間があるから寝られるという幸福感はよく分かります。

あの何とも言えない、まどろんだ感じ、意識がはっきりとしないぼーっとした感じは気持ち良いですよね。

休日にやりがちな二度寝を考えると分かりやすいです。

寝起きに爽快感を得られるだけの長い睡眠をとっているにも関わらず、再び寝にいっているわけです。

これこそ寝るのが好きな証拠じゃないかと思われるかもしれませんが、この行為でさえ、気持ち良さを感じているのは起きている間だけで、寝る前の状態が好きなことに他なりません。

眠りにつく瞬間までが気持ちいいだけで、寝ている時間は関係ないのです。

長時間寝て、もう睡眠をとる必要がないのに、再び睡眠をとろうとする行為。

食事に例えるなら、空腹を感じていないのに、口が寂しいと言って、ガムを噛んだり、おやつをつまんだりして、食事をしている感覚を得る行為と同じようなものです。

これは肥満への入り口ですね。

つまり、二度寝も睡眠肥満への入り口というわけです。

寝るのが好きでもショートスリーパーになれる

寝るのが好きという人は、眠りにつくまでの瞬間や、寝起きの爽快感が好き、もしくは二度寝をした後のまどろんだ感じが好きなだけで、寝ている時間を楽しんでいるわけではありません。

これは寝起きの爽快感さえ一緒であれば、睡眠時間が短くても問題ないことを意味しています。

ショートスリーパーのように睡眠時間が短くても、寝起きの爽快感を得られます。

食事で考えたとき、腹8分目にしている人が食事を楽しめていないと言えるでしょうか。

それは失礼ですよね。よく噛んで、食事を味わって、必要以上に食事を胃に入れていないだけで、やみくもに量を食べている人より、よっぽど食事を楽しんでいるでしょう。

工夫次第で、食べるのが大好きな人だって、食事を腹8分目に抑えられることは想像がつきますよね。

どうすれば睡眠時間が短くても、すっきり起きられて爽快感を得ることができるのか。

ぜひNature sleep説明会に参加してみてください!Nature sleepの講師陣が親身になって答えてくれます。

Nature sleep説明会はこちらから

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